はじめから読む

前の話を読む



「あざみキwらくぁQキオ」

なに?

2020年夏、桜見晴大病院(※1)のICU。
私はベッドに座り、看護師と見つめあっている。左腕が痛いから、私は看護師に伝えようとした。「左腕の点滴が痛いです」だけど、私の口からでる言葉は

「…あ、あざみキwらかぁ…Q」

この声は、誰の声?

数秒考える。
私の声。間違いなく、私の声。私、どうしたんだろう?頭が真っ白。

「新月さん、待っていてください」

看護師は、急いでどこか行く。
私は状況を把握しようと、心の中で「あいうえお」を呟いてみた。

20231011

「あいうえお
かきくけこ
さし……………」

わからない。
もう一度、呟いてみる。

「あいうえお
かきくけこ
さし…………………」

わからない。
次は、「あかさたな」を呟いてみよう。「あいうえお」各冒頭の言葉。

「あかさ………
あかさ………」

わからない。
わかったのは、私は「さ行」から言えなくなるようだ。

あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと

子どもの頃学んだ「あいうえお」
忘れようがない言葉。だけど、言えない。

私は、言葉を失っている?

…失う。
…いや。
…違う。

失う感覚ではない。
私は、わかっている。自分がなにを言おうとしているのか、わかっている。

あいうえお
かきくけこ
さしすせそ
たちつてと
なにぬねの
はひふへほ
まみむめも
や    ゆ   よ
らりるれろ
わ           を


わかっているけど、繋がらない。
言葉が繋がらない。

「新月さん!」

看護師が、ICUに戻ってきた。
私は、意識を看護師に向ける。彼女は言葉を続ける。

「MRIへ行きます」

MRIとは、磁石と電磁波を使って、体内の状態を断面像として描写する検査だ。入院してから、何度も受けた検査。そして、今回の症状を正確に把握するために、MRI検診をするのだと思う。

ここから、病院の緊急対応が始まった。
■後日談


今、私は言葉を話せます。

それは、病院の対応があったからです。感謝しています。心から感謝しています。

さて、くも膜下出血コラム。
今日のコラムで、一旦お休みします。来週以降から忙しくなるので、そちらに集中しようと思います。また、ふらりと再開するかもしれません。その時も読んで下さると嬉しいです!

コラムの続きが気になる方は、リプにある漫画を読んでください!なんと無料です!

(※1)病院名は仮名です

つづく


▼▼▼ こちらの漫画をもとに、著者本人がコラムを書いています ▼▼▼


Kindleインディーズでまとめ読みできます!Kindle用に漫画の追加・修正しています!
全巻無料なので、ぜひ読んでください!



読者登録でマンガ更新通知をお届け

ブログの記事更新通知を、ライブドアの新アプリで受け取れるようになりました!
ダウンロード、通知を受け取るには下記バナーを↓↓↓クリック↓↓↓


【フォローまでの手順】
1.下のバナーをクリック
2.アプリストアにて「ライブドアアプリ」をダウンロード
3.アプリの虫眼鏡ボタンからブログ名を検索
もしくは、下のバナーをクリック
4.アプリ内でブログが表示されたら
右上の「フォローする」をクリッ
5.通知が届く、フォロー一覧にブログが表示


ほかのマンガが読めます!


TikTokを見る
Twitterを見る
Instagramを見る